目次
1 研究会からのお知らせ
2 機能性食品等に関するニュース
3 食や健康に関するイベント
4 今が旬!いわての農産物紹介
5 研究会からのお願い
1 研究会からのお知らせ
〇矢野会長から新年のご挨拶
会員の皆様 ついに団塊の世代が75歳以上になる、2025年が始まりました。本研究会設立時から懸念していた2025年問題が、現実になったのです。現在、日本の医療費の4割が、75歳以上の高齢者のために使用されていますが、その負担の4割は現役世代の保険料、5割は税金によって賄われています(厚生労働省 令和4(2022)年度国民医療費の概況)。日本の医療費の総額は、毎年1兆円規模で増加しており、現在の医療保険制度が継続可能であるとは考えにくい状況です。病気を医者に治してもらうことが当たり前ではなくなる、そんな日が近いのかもしれません。
日々の健康づくりは、誰のためでもなく各々の幸せな人生のためにあるのは当然ですが、今後は医療保険制度を支える地域社会のためにも必要と考えられます。令和6年4月から始まった第3次健康日本21では、都道府県および市町村が、健康寿命の延伸に向けた社会環境の質の向上に取り組むことになっています。当研究会は設立時より、農林水産物の機能性を活用した健康づくりを実現するための様々な処方箋を、シンポジウム等の形で示してきましたが、今年も会員への支援等を続けたいと考えています。
一方、岩手県民の健康寿命は令和元年から短縮し、令和4年に男女とも全国最短を記録しています。原因として、医師の不足等に言及する方もありますが、人口あたりの医師数が少なくとも健康寿命を延ばしている埼玉県や青森県などの例もあります。自動車に例えれば、交通事故が多い地域に自動車整備工場を増やしても、修理車両が増えて走行距離は伸びるが、事故は減らない。健康寿命は伸びず、寿命は伸びるといったところでしょうか?
健康づくりは、一朝一夕には実現できません。大谷翔平が好成績を上げられるのも、日々のメンテナンスがあってのことでしょう。課題は山積していますが、当研究会として、世界に誇れる健康的な岩手県の実現に協力できれば幸いです。
2 機能性食品等に関するニュース
〇最新の機能性表示食品届出情報
(消費者庁「機能性表示食品届出データベース」より(令和7年1月24日現在))
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令和6年11月1日~30日の期間において消費者庁に届出があったものは49件でした。食品区分は、「生鮮食品」が2件、「加工食品(サプリメント形状)」が26件、「加工食品(その他)」が21件です。このうち生鮮食品は以下の通りです(「商品名<名称>機能性関与成分」で記載)。①「高GABA(ギャバ)トマトW<トマト>GABA」、②「白の潤いプラス<えのき>エノキタケ由来グルコシルセラミド」
※消費者庁食品表示サイト https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/
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3 食や健康に関するイベント
〇バイオでサーキュラーイノベーションを目指す挑戦者たち
■日時 2025年2月13日(木)15:00~16:55
■会場 Zoom配信 ■定員 500人 参加費無料
■主催 (一財)バイオインダストリー協会、■協 賛:日本生物工学会(予定)
■内容 今回はアグリフードテック分野として、衣類や食品・農業廃棄物のリサイクルに挑戦する事業を立ち上げた方々に、活動と今後の展望についてご紹介いただくほか、このような企業のための国際的な認証システム、B Corp認証についてご紹介いただく。
(1)発酵の力で未利用資源をリサイクル (仮題)
酒井 里奈 氏((株)ファーメンステーション)
(2) CIRCULAR FARM-不要になった衣類を「土に還る」資源へ
園部 皓志 氏(クレサヴァ(株))
(3)B Corp認証:持続可能な社会を目指す企業の認証制度
岡 望美 氏(B Corp認証取得支援コンサルタント)
■参加申込み(締切2月11日)とシンポジウムの詳細は下記サイトを参照ください。
https://www.jba.or.jp/event/post_226/
〇【農林水産省】農林水産・食品分野オープンイノベーション・チャレンジピッチ(オンライン併用)
■日時 2月5日(水) 15:00~17:20
■場所 京橋エドグラン29階 (東京都中央区京橋2-2-1)※オンライン併用
■内容 農林水産省と経済産業省関東経済産業局は、農林水産・食品分野におけるオープンイノベーションを促進するため、「農林水産・食品分野オープンイノベーション・チャレンジピッチ」を開催。大手企業の持つニーズと中小企業やスタートアップ等の持つシーズをマッチングさせることで、オープンイノベーションによる農林水産業・食品産業の振興を目指す。
■参加申込み(2月4日(火)12:00締切)とイベントの詳細は下記サイト参照ください。
https://www.affrc.maff.go.jp/docs/press/250108.html
〇【農研機構】令和6年度食品試験研究推進会議
■日時 令和7年2月14日(金) 13時00分~17時00分
■場所 つくば国際会議場 大会議室101+102 (Zoomによる会議のライブ配信も行います。)
■参加費 無料
■内容 農研機構では行政部局並びに、国立研究開発法人、独立行政法人、地方自治体、企業等の食品関連研究機関及び食品産業関連団体等の関係者と、今後の食品研究の方向性について、情報を共有するため、食品試験研究推進会議を開催致します。
(1)行政からの情報提供
農林水産省における食品産業、食品安全及び研究開発等に関する施策について。
(2)公立試験研究機関の研究成果発表
全国食品関係試験研究場所長会により令和6年度の優良研究・指導業績として表彰された公立試験研究機関の成果について。
(3)農研機構食品研究部門の運営及び活動状況
農研機構食品研究部門の研究推進体制、産学官連携の取り組み、第5期中長期計画の各分野における研究成果等について。
(4)農研機構の食品研究成果発表
農研機構食品研究部門の各研究領域におけるイチオシ成果について
■参加申込み(締切1月31日)とシンポジウムの詳細は下記サイトを参照ください。
https://www.naro.go.jp/event/list/2024/12/167170.html
〇健康博覧会2025(第43回)
■日時 2025年2月26日(水)~28日(金) 10:00 -17:00
■場所 東京ビッグサイト 東1・2・3ホール
■主催 インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社
■後援 農林水産省、日本貿易振興機構(ジェトロ)
■内容
43年目の開催を迎える、「健康」分野で国内最大のビジネストレードショーです。健康に関連する製品・サービスが広く展示され、国内外の鉄板&最新トレンドがわかるビジネスセミナーも多数実施されます。
■参加申込 展示会公式HPより来場者事前登録が必要。
■問合せ インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社 TEL : 03-5296-1025
〇Care Show Japan 2025
■日時 2025年2月26日(水)~28日(金) 10:00 ~ 17:00
■場所 東京ビッグサイト 東ホール
■主催 インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社
■内容
Care Show Japan / ケアショー・ジャパンは介護や医療に関連する5つの専門展で構成されています。新製品・新サービスの展示、行政動向や最新事例等の講演プログラム等で来場者の皆様に価値ある場を提供し、超高齢社会における地域課題、社会課題の解決を目指します。
■参加申込 公式HPより来場者事前登録が必要。
公式HP https://www.care-show.com/
■問合せ インフォーマ マーケッツ ジャパン株式会社 TEL : 03-5296-1009
4 今が旬!いわての農産物紹介
今月は「せり」です。
岩手県では北上市江釣子地区で豊富な湧水を利用した田ぜり栽培がおこなわれています。出荷は12月から2月にかけておこなわれ、令和4年度の岩手県の出荷量は4tとあまり多くはありませんが、地域の欠かせない季節の農産物となっており、主に県内の青果店や飲食店で取り扱われています。せりの生産は全国的にみると東北や関東地域に多く、宮城県が360tと全国1位の出荷量となっています。
せりの栽培は水田で行われ、8月下旬から9月上旬にかけて苗を植付けると、12月から収穫することができます。せりは、水温が10℃以下になると生育が止まり、極端な寒さにあたると茎葉が紫色に変色し品質が低下してしまいます。せりの順調な生育と品質を保つためには、気温低下とともに株全体が水につかるよう深水で管理することが必要です。このため年中水温が一定で豊富な湧水が確保できる水田が必要となります。
せりは、春の七草のひとつで独特の香りが春の訪れを感じさせます。緑黄色野菜に区分され、カロテンやビタミンC、鉄などが豊富に含まれています。また、研究会の会員である岩手大学、岩手医科大学を中心とする研究により、せりの抽出物が糖尿病に関わる血糖値の上昇を抑制することがラットを用いた動物実験(単回経口投与)で見出されました。その機能性には、セリ科野菜に特徴的なファルカリンディオール類の関与が推測されています。
せりは、出荷最盛期となる年末年始にかけて季節の香りとして、お雑煮などの汁物の青みつけにはなくてはならない野菜です。最近は、「せり鍋」のようにせりが主役の料理もあるようです。この時期の青果店では、県内で収穫された新鮮なせりが販売されます。せりをたくさん入れた鍋物を食べて、体をあたためながら栄養分をたっぷり摂取し、寒さに負けないようにしましょう。
5 研究会からのお願い
〇会員の皆様からの情報提供について
研究会では、メールマガジンに掲載する、会員関連情報を募集しています。イベント開催や商品案内等、研究会内で共有したい情報がございましたら研究会事務局までご連絡ください。
なお、情報提供にあたっては以下の事項について確認をお願いします。
■原稿は、矢野会長と事務局で確認(会の目的や活動との整合性等)後掲載します。
■メルマガ発行は、毎月最終水曜日となります。原稿は、その前週金曜日ごろまでに事務局までメールにてお願いします。
■原稿様式は、特に定めておりませんがテキスト形式で送付ください。掲載する体裁等は事務局に一任ください。
〇担当者の確認のお願い
異動等により担当者に変更ある場合、研究会事務局までご連絡ください。