摘果りんご
リンゴは、大きくて美味しい果実を収穫するために、結実後に大半の実を摘果します。摘果された果実は甘味がほとんど無く食用には適しないため廃棄されていますが、近年、これを活用する動きが出ています。果実酒(シードル・ハードサイダー)の原料にする試みや、人工皮革(アップルレザー)に加工するなど、一部は事業として成立しているものもあるようです。
花巻市の果樹園から出る摘果リンゴを活用しようと、富士大学の研究室が調査研究を実施することとなり、当センターでは摘果リンゴの成分分析に協力しました。その結果、リンゴの重量当たりに含まれるポリフェノールが、摘果リンゴに非常に多いことが明らかとなりました。今後、ポリフェノールが有する、抗菌性、抗酸化活性、抗糖化活性などを利用することで、摘果リンゴの有効活用が進むかもしれません。